Amit Agarwalは、インドからGoogle Workspaceプラグインだけで巨大な収益を上げている。
この男のことを、ほとんど誰も知らない。
朝もやの残るキャンパス。インド北部ウッタラーカンド州、ガンジス河の支流が流れる街に、Indian Institute of Technology Roorkee(IITルールキー校)はある。1999年、コンピュータサイエンスの学位を手にした青年が、静かにキャンパスを出た。
IITはインドにおけるMITやケンブリッジに匹敵する名門だ。だが、この学歴はAmit Agarwal(アミット・アガルワル)のストーリーにおいて、ほぼ唯一の「華やかな」事実であることを先に言っておく。
「The IIT degree helps only when you want to raise funding. If you are building plug-ins, I doubt if any user is going to check who the founder is(IITの学位が役に立つのは、資金調達する時だけだ。プラグインを作っている分には、創業者の学歴を確認するユーザーなんていない)」(Reading Room)
卒業後、アガルワルはハイデラバードのADP Inc.に入社した。Goldman Sachs(ゴールドマン・サックス)とMerrill Lynch(メリルリンチ)を顧客に、金融取引データベースの開発に5年間携わった。Wall Street Journalのインド版やHindustan Timesにも寄稿した経験がある。
あなたがもし、ゴールドマン・サックスの金融システムを作る仕事に就いたとして、それを捨てるだろうか。
ハイデラバードの夜。オフィスの蛍光灯が落ちた後も、アガルワルはモニターの前にいた。家族は1,500キロ離れたアーグラにいる。電話の向こうの声は、いつも少し寂しそうだった。
なぜ彼は安定を捨てたのか。
2004年、27歳。アガルワルは5年間勤めたADP Inc.を辞めた。故郷のアーグラに戻り、ブログを始めた。
「ブログ」という概念がインドにほとんど存在しなかった時代の話だ。Digital Inspirationという名前で、Googleのツールに関するチュートリアルや技術記事を書き始めた。labnol.org。最初の投稿は、新しく買ったプリンターのレビューだった。
「He was India's first professional blogger(彼はインド初のプロフェッショナルブロガーだった)」(YourStory)
タージ・マハルの街で、ブログで食べていくと言って理解される時代ではなかった。アガルワルはビジネス一族の出身だ。IITを出てゴールドマン・サックスのシステムを作っていた男が、実家に帰ってブログを書く。Tony Dinhも大企業を辞めて1人で稼ぐ道を選んだが、それは20年後の話だ。親戚にどう説明したのか。友人にどう説明したのか。周囲がどう反応したかは記録に残っていない。しか