椰子の葉が風に揺れている。バリ島チャングー、午前10時。
ダニー・ポストマの1日は、コワーキングスペースの奥の席から始まる。MacBookを開く。Stripeの通知が並んでいる。昨夜だけで約150万円($10,000)。画面を閉じて、ココナッツウォーターを一口飲む。窓の外をサーフボードを抱えた誰かが通り過ぎていく。
月収約4,500万円($300,000)。広告費ゼロ。つい最近まで、従業員は自分1人だった。
「人が金を払うものを作りたかった。それだけだ。」
なぜ「証明写真」という、誰もが退屈だと思っていた市場に、これほどの金が動いたのか。
20個作って19個捨てた男が、最後の1つで月収4,500万円になるまで
ダニー・ポストマ。オランダ出身、バリ島在住のソロ開発者。フリーランスのウェブ開発者だった彼は、2016年にバリに移住し、自分のプロダクトを作り始めた。
ダニー・ポストマ
@dannypostmaa
HeadshotPro創業者・インディーハッカー
x.com/dannypostmaa →
20個のプロダクトをローンチした。ストックフォトのAI生成、プロフィール写真のAI生成、AIコピーライティング。ほとんどが消えた。法的リスクで閉鎖したものもある。大手に広告費で殴られて潰れたものもある。8ヶ月で約1億4,000万円($1M)を稼いだプロダクトをJasper AIに売却したこともある。そして3ヶ月間のバーンアウトを経て、最後にたどり着いたのがHeadshotProだった。
AIで証明写真を生成するサービス。約4,300円($29)で、プロのカメラマンが撮ったような写真が15分で届く。ローンチから1年で月収約4,500万円($300,000)に到達した。
ポストマが見つけたのは「AIで古い産業を置き換える」という発想だけじゃない。20回の失敗で蓄積した顔画像処理のノウハウと、4年間かけて磨いたSEO戦略が、HeadshotProという1点に集約された。本編では、なぜ証