コードを全部タダで配って、なぜ月約210万円が口座に振り込まれるのか
SEOに約180万円を溶かして売上ゼロ。追い詰められたテルアビブのソロ開発者が最後に選んだのは、「コードを全部タダで配る」という常識外れの戦略だった。
SNSの予約投稿ツール。BufferやHootsuiteみたいなやつ。あれを1人でゼロから作って、コードを全部GitHubに公開して、それでも月約210万円($14,200)の定期収入を得ている人がいる。
従業員はゼロ。オフィスもない。投資家もいない。テルアビブの自宅から、たった1人で。
しかもローンチからたった14ヶ月でこの数字に到達している。GitHubスターは14,000以上、Dockerダウンロードは479万回。Product Huntでは日間・週間・月間すべてで1位を獲得した。2,000票以上を集めてのトリプル1位だ。
月約210万円($14,200)ということは、年換算で約2,550万円($170,000)。これがサーバー代を差し引いてもほぼ利益になる。従業員もオフィスもないのだから、固定費はほとんどかからない。
「オープンソースには特別な力がある」——これは本人の言葉だ。
ここが面白いのは、彼は最初からオープンソースでやっていたわけじゃないということ。最初の4ヶ月間、彼はSEOに約180万円($12,000)を突っ込んで、見事に失敗している。そこからのピボットが、この物語の核心になる。
ネボ・デイヴィッドは、イスラエル・テルアビブに住むフルスタック開発者だ。キャリアは10年以上。ただの「コードが書ける人」ではない。
彼の経歴で特筆すべきは、Novuというオープンソースの通知インフラツールでHead of Growthを務めた経験だ。Novuはアプリケーションに通知機能(メール、SMS、プッシュ通知、アプリ内通知など)を統合するためのインフラツールで、開発者に広く使われている。ここでネボ・デイヴィッドは、GitHubスターをゼロから31,000まで2年間で成長させた。つまり、「OSSプロダクトをどうやって広めるか」のプロフェッショナルなのだ。
それ以前にはLinvoというLinkedIn関連のツールも手がけており、CEOとして創業した経験もある。技術者でありながら事業を回す感覚を持っている、エンジニア兼経営者タイプだ。
これ、すごくない? 普通のマーケターでもプロダクトを広めるのは難しいのに、OSSという「売らないプロダクト」を広める方法を知っている人って、世界にどれくらいいるだろう。
その経験を武器に、彼はGitroomというOSS成長コミュニティも立ち上げている。OSSの開発者たちが互いのプロジェクトを応援し合い、成長ハックを共有する場所だ。
そんな彼が2024年に作ったのが、Postizだ。
X(Twitter)、LinkedIn、Instagram、TikTok、YouTube、Pinterest、Threads——対応するプラットフォー